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ergonomics(アーガノミクス)は日本ではカタカナ読みをした「エルゴノミクス」で一般には通用しますが、実際の英語の発音では「アーガノミクス」とか「アーガナミクス」という」感じです。和訳では「人間工学」という訳語が与えられていますが、この「人間工学」という和訳はなかなか考えた和訳で、語源などからはなかなか浮かぶものではありません。今回はこのergonomicsを「人間工学」と和訳したセンスの良さを理解してもらうことを通じて、ergonomicsという単語を頭に入れてもらおうと思っています。
ergonomicsのergoはenergyとも語源が同じで「働く」という意味です。働くための活力がenergyと理解すれば、energyとergoとの繋がりが見えてくると思います。
ergonomicsのmicsはeconomicsからの援用で、耳で聞くと「学問」みたいな響きがあることから採用されたようです。
つまりergonomicsとはergo(働くこと)を効率化し、快適化するmics(学問)ということになります。とすると、凡庸な頭だと「労働学」とか「労働効率学」という名前くらいしか浮かばないところです。
ですが、鋭い感性を持った方がもっと深くこの単語の本当の適切な訳語を考えたのでしょう。ergonomicsが人間に余計な負担を掛けないように従来の器具を改善したり、新たな器具を作り出していく学問であることから、普通に「学問」というよりも、もっと範囲を狭めて「工学」と呼んだ方が適切だと感じたのだろうと思います。そして、労働を効率化し、快適化するというのは、結局「人間にやさしい」という意味合いだろうという結論に辿り着き、「人間工学」という和訳を思いつかれたのだろうと推察します。
こうして見たときに、ergonomicsを「人間工学」と訳した人のセンスの素晴らしさを感じてもらえるのではないかと思います。
ちなみに「働く」を意味するergoは語源的にはworkとも繋がっています。workのwが落ちるとorkのようになりますが、これとergoが似ているとは思ってもらえないでしょうか。workのwが落ちた形からergoやenergyが生まれ、ergo+micsでergonomicsという、労働を快適化・効率化させるためにはどのような改良をすればよいのかを考える学問=人間工学を表す言葉ができたという次第です。
では応用。ergophobia(アーゴフォウビア)だとどんな意味だか想像つきますか。phobiaはfearに発音が似ていて、意味も「恐怖心」なので、割合似ている感じです。「労働恐怖症」のことです。
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