singular they 

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singular they

singular と言われたら、何を頭に浮かべますか。「単数形」とか「単数の」という意味が真っ先に浮かぶ、英文法に詳しい人もいるかと思います。文法上よく使う「三人称単数」"third person singular" のように言います。singular は single に似ているなんて思うと、この「単数形」とか「単数の」という意味で singular を理解するのは、比較的わかりやすいのではないかと思います。

 さて、英文法の世界に ”singular they” と呼ばれるものがあるのはご存知ですか。文字通り直訳すれば「単数のthey」ということになりますが、意味はわかるでしょうか。

 一例として everyone を受ける代名詞として何が適当かを考えてみましょう。言うまでもなく everyone は単数扱いで、伝統文法では he で受けるのが正解ということになっていましたが、「誰もが」という意味合いで使われている人々の中には当然女性もいるはずですから、最近では he で受けることには抵抗が強くなりました。それで he or she のような書き方をすることで、女性を無視していないことを表す表現が発達しましたが、he or she というのは言い方としてはなかなか面倒です。日本語で「彼または彼女」みたいな言い方をするとすれば、それはやっぱりぎこちないし、面倒臭い感じがしますよね。それと似た感覚が英語にもあると思って下さい。それでこの he or she の代わりに they で受けることが発達しました。they で受ければ、その中には he も she も含まれている感じがしますよね。実質的な意味では単数なのだが、性別の違いの紛らわしさを避けるために、本来複数表現の they を単数の意味合いで使うというのが ”singular they” です。

 もう一例を考えてみましょう。娘のもとにボーイフレンドから電話がかかってきた時に、口うるさい父親がたまたま娘と同じ場所にいたとしましょう。娘は電話に出ざるをえなかったりするわけですが、口うるさい父親に男の子からの電話だとは悟られたくない心理が働くというのは理解できますよね。娘が電話を切った時に、父親が「今のは誰からだ」と質問された時に、「友達からよ」と答えたかったりします。でも “He is a friend.“ だと男だと露骨に言う言い方なので、心理的に自然に避けようとしてしまいます。かと言って “She is a friend.“ のように完全に嘘をつくのも抵抗があるでしょうし、とっさに父親に訊かれた時にはこんなウソの表現は出てこなかったりしがちですよね。それで、そんな時に “They are a friend.“ と答えてしまうこともあるわけです。これも本来複数表現のthey を単数表現に使っているわけですから、 ”singular they” です。そして、こんな表現を実際に思わず使ってしまったとすれば、男からの電話だったことを父親に隠したい意識から they を使ってしまったという娘の心の内部事情が、父親にもバレバレになってしまいますよね。もし女性の友達から電話であるならば、素直に “She is a friend.“ というはずなのに、娘はそう言っていないわけですから。こんな微妙な乙女心を表現するものとしても ”singular they” が使われることがあるわけです。

 singular についてはさらに話したいこともありますが、それはまた別の機会にさせてください。

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