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 slip という単語がありますね。「滑る」とか、「知らぬ間に動く」とか、「忘れる」とか、「素早く服を着たり脱いだりする」とか、いろんな意味がありますが、これらに共通するイメージはなにかあるのでしょうか。

 私の中では「するり」という日本語にちょっと近いんじゃないかなという気がしています。「するりと滑る」とか「するりと動く」とか「するりと忘れる」とか「するりと着る」とか、そんな感じです。

 slip という単語の持つ音感に、日本人が「するり」に感じるような音感が込められているのでしょう。そんなイメージを持ちながら「スリッ」という音を口にしてみると、なんとなくそういう感じかなというのが伝わってくるのではないかと思います。

 では、以下の文はどんな意味でしょうか。

 She slipped into unconsciousness.
 彼女は意識不明の状態にするりと入っていった。
  →彼女は意識不明に陥った。

 The knife slipped and she cut herself.
 ナイフがするりとして、彼女は怪我をした。
  →ナイフがすべって、彼女は怪我をした。

 I slipped him a ten-dollar bill to keep quiet.
 黙っていてくれと、私は彼に10ドル札をするりとした。
  →黙っていてくれと、私は彼に10ドル札をこっそり渡した。

 He managed to slip from the house as police arrived.
 警察が到着すると、彼はどうにかその家からするりとしていた。
  →警察が到着すると、彼はその家からするりと逃げおおせていた。

 He let it slip that they were planning to get married.
 二人が結婚する計画を立てているということを、彼はするりとさせた。
  →二人が結婚する計画を立てているということを、かれはうっかり漏らしてしまった。

  He stood up and slipped on his jacket.
 彼は立ち上がって、するりとジャケットをつけた。
  →彼は立ち上がると、さっとジャケットを羽織った。

 こんな感じで理解するようにしてもらえたらと思います。音感がわかってくると、日本語の「するり」よりも「スリッ」の方がかえってしっくり来るという人も多いと思います。その音感を大切にしてもらいたいと思います。

 ただ、注意点もあります。「車がスリップする」というような言い方が日本語にはありますが、この時の「スリップする」には slip よりも skid を用いて下さい。slip が「すべる」の意味になる時は、「一瞬の間にちょっとの距離だけ」という感触があるようです。「スリッ」という音感からも、そのイメージは浮かびやすいのではないかと思います。車のスリップは結構長い距離をそのまますべっていく感じですから、slip とはちょっと合わないと思っていて下さい。

 名詞の slip にも注意点があります。名詞の slip は「すべること」とか「うっかりした間違い」の意味でも使いますが、「伝票」などの「小さい紙」の意味でも使いますね。この「小さい紙」の意味の slip は語源の全く違う言葉ですから、統一的にイメージするのは難しいのではないかと思います。それでも私には「スリッ」という音感は同じように働いているような気がします。全く論理的ではないですが、A3くらいの大きな紙を持ってきて机の上に置いたとしても「スリッ」という軽い音感は響かないのですが、もっと小さな紙片を机に置く時には「スリッ」という軽い音感は合っているような気がするわけです。ちょっと強引すぎるかもしれませんが、そこはどうかご容赦下さい。

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コメント

弟・うろこです(←喜んでいます)
スリッという感覚、まさにピタリですね!紙キレでも、十分通じる音の感じだと思います(^^)

slipの例文、紙みたいな薄いところにはいっていく感じがすごく伝わって理解が深まりました!ありがとうございます。

私もskidは注意しないとだなぁと改めて思ったのですが、ちょっとした例文を思い出しました。朝日新聞のtip on Englishのコーナーがあるのですが、冬のロンドンの大雪シーズンでの見出しで、
「Cars skidded、people slipped and trains stopped as heavy snows blanketed much of Britain. 」
とありました。響きがいいですよね♪

また楽しい話題をよろしくおねがいします^^

うろこさん、ありがとうございます!
「兄弟」は「兄妹」と書くべきでしたか?(笑)
窃盗の「スリ」も似たような感じだなと、余計なことばかり考えている私です。

マキさん、ありがとうございます!
おお、この朝日新聞の例文、いいですね! 授業でも使えそうです。ありがとうございます!

Slipと聞くと Slip of the tongue が思い浮かびます。日本だと「口がすべる」で、最近出てきた「滑舌」という言葉は別の意味ですよね(広辞苑にもMS-IMEにも載ってないです)。でも良く考えると「口」が滑ったら怪談ですよね。

けんさん、ありがとうございます!
slip of the tougue …よく使う表現ですよね。追加していただき、ありがとうございました。
「滑舌」は最近の言葉だったんですか! 知りませんでした。
ちなみにATOKでは変換できました。(笑)

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