green 


 前回 grow と語源を共通する語として green を紹介しましたので、今回は green についてもう少し語ってみようと思います。

 green は草や芝の色から来たということを書きましたが、「熟す前の果実の色」というイメージも持てますね。This mango is still green. といえば「このマンゴーはまだ熟していない」ととればよいです。

 この「まだ熟していない」というイメージは、技術的に「未熟な」というイメージにもなり、また時には「若々しい」という感じにもなります。

 The boy is still green at his job. といえば、「その子はまだ仕事ぶりが未熟だ」という感じですし、It is still green in my memory. といえば、「それはまだ私の記憶の中では新鮮だ」という感じです。

 ドイツやフランスでは、環境保護を第一に掲げた「緑の党」という政党がかなりの勢力を誇っていますが、この「緑の党」は英語で言えば Green Party です。つまり環境保護を表す色も green ということです。これはイメージしやすいですね。ですから、 green consumer といえば、「環境保護に熱心な消費者」という意味だと思えばいいわけです。

 ここでもう一つ、green について考えておきたいのは、日本語では「青」の示す領域が広く、時に「緑」のものでも「青」だといいますが、英語は逆に green の示す領域が広く、blue と表現してよさそうなものでも green ということがあるということです。

 「青菜」は green vegetable ですし、「青リンゴ」は green apple です。「隣の芝は青く見える」は The grass is greener on the other side. のように表します。on the other side というところがわかりにくいかもしれませんが、on the other side of the fence(フェンスの反対側)のイメージです。「フェンスの自分の側」をもともと意識しているので、on the other side といえば「フェンスの反対側」が自然と意識されるわけです。日本語で「青」とイメージされるものが、英語では green とイメージされているのがわかります。

 英語では green で表現される「未熟な」ということを表現するのに、日本語では「青二才」といったりすることもありますし、「若々しい」時代のことを「青春時代」と表現することもありますね。

 日本語の「青信号」は英語では green signal です。ただ、これは国際規格では green(緑)であるべきで、日本でも1930年に初めて信号がついた時には「緑色信号」と法令上は言っていたのですが、一般の人々の間では「青色信号」とか「青信号」と呼ぶのが定着してしまったので、1947年に法令の方も「青信号」と呼ぶように変更したものだそうです。日本人には「青」の領域が広く、「緑」も「青」で取ってしまう意識があるんでしょうね。

 病気で顔色が悪いとき、日本語では「顔が青い」というような言い方をよくしますが、英語では green と表記することが多いです。英語でも顔色を blue ということもありますが、不健康そうなイメージだけでは blue とは言わないようです。落ち込んで元気がないとか、寒さでこごえて青くなっているといった別のイメージがないと、なかなか blue は使わないようです。

 日本人にはわかりにくい表現というのもあります。「顔色が変わるほどねたむ」という turn green with envy という表現があります。envy が「ねたみ」という意味です。ねたみで顔が青くなるのかなと日本人的には考えたくなりますが、英語ではおなじみの表現なんですね。

 まとめます。green は「熟す前の果実の色」のイメージと日本語の「青い」と重なる部分が多いというイメージをまずおさえておきましょう。「熟す前の果実の色」のイメージからは「未熟な」「若々しい」という意味が出てきました。また日本語の「青い」と重なるイメージでは「未熟な」(青二才のイメージ)とか「若々しい」(青春のイメージ)とかだけでなく、「不健康で顔色が悪い」というイメージもありました。

 「環境保護に熱心な」というイメージも、草の色から理解できました。

 ただ、turn green with envy(顔色が変わるほどねたむ)という、ちょっとわかりにくい表現もありましたね。

 一つの色だけ考えても、いろんなイメージが広がっていて面白いですね。



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コメント

クリヤマ様へ

 クリヤマ様、拍手にコメント頂き、ありがとうございました。

 つながりが見えてくると、急に視界が広がるように感じる経験ってありますが、ブログ/メルマガでは常にそういうものを提供していきたいと考えています。

 これからも、よろしくお願いいたします。

明香さん、こんにちは。柏のかずおです。
色の考え方は、面白いですよね。
これはシリーズ化したらどうですか?

かずおさん

 かずおさんって、ひょっとしてNさんですか?

 コメントありがとうございます。

 「色」特集、考えてみますね。

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