graduate 

 graduate

   
    今回は「彼はハーバード大学を卒業した」の英作を考えてみましょう。

 「ハーバード大学」は Harvard University 、「卒業する」は graduate ですから、

   He graduated Harvard University. としたくなるかもしれませんが、

         これはあまりよくない表現です。



       He graduated *from* Harvard University. のように

         from (時に at)をつけるのが標準英語です。



             「標準英語」と書いたのは、

     最近は from や at をつけないこともまあまああるようで、

   辞書でも「非標準」の扱いながら、認めるようになってきています。

            それでも一応ここでは

         He graduated from Harvard University. を

            正解としておきましょう。



     「そんなことなら知っているよ。graduate は自動詞だからでしょ」

                という声が

             私の耳に届いてきます。

             気のせいでしょうか。(笑)



 
            そういう人に尋ねたいのは、

    『ではどうして「卒業する」という動詞が自動詞なんですか?』

               ということです。


            「卒業する」という意味なら

           「どこを?」という疑問は当然で、

    目的語を取らないというのは、自然ではないと思いませんか?


             また、どういう意識から、

       from とか at という前置詞が選ばれたんでしょう。


            こうしたことを理解するには

       graduate のイメージを捉えて直しておくのが重要です。



       実は graduate という語は grade と関連の深い語です。

      言われてみれば、似ているなとは思ってもらえると思います。


      gradually (徐々に)という語も grade と関係の深い語ですが、

     一段一段階段を上るように変化していくということを表しています。


          色のグラデーションは gradation ですが、

          色が徐々に変化していく様子を考えれば、

     grade と関係の深い語であることはすぐに理解できるでしょう。


          degrade も同様に grade と関係の深い語で、

          de が「下に」とか「逆に」を表すので、

     「下にどんどん下がっていく」=「悪化する」を意味します。



       de のイメージがつきにくい人もいるかもしれませんが、


       regulation (規制)に対する deregulation (規制緩和)

        increase(増加する)に対する decrease (減少する)

            などが頭に入っていれば、


      de が「下に」とか「逆に」を表すのは理解できると思います。


              音楽の好きな人は

     クレッシェンド(だんだん強く)とデクレッシェンド(だんだん弱く)

         をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。



           では defrost の意味はわかりますか?

                   ↓

                   ↓

           ちゃ~んと、自分の頭で考えてくださいね(笑)

                   ↓

                   ↓

          frost が「霜」とか「氷結」を表しますから、

                   ↓

                   ↓

             これに de がつくことから

                   ↓

                   ↓

         「解凍」がイメージできればOKです。



              少し脱線しましたが、

             graduate というのは、

            徐々に grade を上っていき、

     最終的に学位を取ることを意味の中心に置いている語なのです。

  (他動詞では「学位を取得させる」という意味で用いることもあります。)



        つまり、本来のイメージに即して和訳するとすれば、

              前置詞に from を使った

         He graduated from Harvard University. は

      「彼はハーバード大学*から*学位を取得した」という意味で、

              前置詞に at を使った

        He graduated at Harvard University. であれば

     「彼はハーバード大学*で*学位を取得した」という意味なのですが、

日本語で同じ内容を表現するなら

     「彼はハーバード大学を卒業した」というのが普通ですね。

    それで graduate =「卒業する」だと、和訳をあてているわけです。


        このあたりの事情がよくわかってくると、

       大学の学部生(通常の大学生)を undergraduate 、

           大学院生を graduate student 、

           大学院のことを graduate school

       といったりすることが理解しやすくなってきます。


               当然ながら、

           undergraduate というのは

     「大学の学位を取得する段階より下にいる」というイメージで、

           graduate student というのは

       「大学の学位を取得した学生」 というイメージで、

           graduate school というのは

     「大学の学位を取得した人たちの学校」というイメージです。


            上記の説明でわかるように、

      graduate は元々は大学の卒業にしか使われない語だったのですが、

    grade を上っていき、最終的に課程をすべて終了するというイメージで、

      大学以外でも卒業する意味合いで使うようになってきました。


            ただ、イギリスにおいては

   まだ、graduate は大学の卒業にしか使わないのが一般的なようですね。


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コメント

はじめまして。ランキングよりお邪魔しました。
確かに「ライバル」ですね(笑)

単語をただ覚えなさいというのは本当に虚しいし大変です。
私も生徒にはできるだけイメージを伝えるようにしていきたいと改めて思いました。

では、またお邪魔しますね。
今後ともよろしくお願いします(^^

 ご訪問、どうもありがとうございます。

 何だか急にすごい争いになっていまして、本当にびっくりしています!

 きょうかさんの読者さんには隠れファンがたくさんいて、危機と見るやクリックが急激に増えるのに驚きました。

 「手強い!」ですね!

 いい「ライバル」として、これからもよろしくお願いいたします。

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