Xenon 

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Xenon

 前回は希ガスのクリプトン(Krypton)のことを扱いましたので、今回は同じ希ガスのキセノン(Xenon)のことを扱いたいと思います。

 キセノンはクリプトンと比べても存在割合が非常に小さいので、クリプトン以上に発見するのが難しかったようです。化学者のラムゼイはクリプトンだけを分離したと思っていた気体を大量に集めてみたところ、クリプトンとは若干性質の異なる気体が混じっていることに気がつきました。「隠されたもの」という意味合いで命名したクリプトンの中にさらに隠れるように存在していたこの気体を、ラムゼイはキセノン(Xenon)と名付けました。クリプトンばかりと思っていた中に異物が混じっていたということからつけられたものです。つまり、Xenonは「外来物」とか「異物」という意味合いです。注意点は英語の発音は「キセノン」ではなく、「ズィナン」とか「ゼノン」という感じです。

 こんな感じでxenonに「外来物」とか「異物」の意味合いがあることがわかることで英単語の世界が少し広がります。例えばxenotransplant(ゼノトランスプラント)だと「xeno(異物)+transplant(移植)」→「異種移植」です。例えばブタの臓器を人間に移植するといった感じの話です。xenotransplantはギョッとする話かもしれませんが、現実の科学の進歩は凄まじく、近い将来実用化される見通しとなっている技術です。ブタから臓器移植ができるとすれば、脳死者が出てこないと移植臓器が見つからない現状を大きく塗り替える可能性があります。なお、xenotransplantion(ゼノトランスプランテーション)でも同じような意味です。

 xenophobia(ゼノフォビア)だと「xeno(異物)+phobia(恐怖)」で、「外国嫌い」「外国人嫌い」です。phobia(フォビア)はfear(フィア)とちょっと発音が似ていて、同じ「恐怖」の意味合いです。この点を意識すると、xenophobiaが「外国嫌い」「外国人嫌い」になるのは、割とわかりやすいのではないかと思います。

 xenophobic(ゼノフォビック)だと「外国嫌いの」「外国人嫌いの」という形容詞で、xenophobic viewだと「外国嫌いの物の見方」「外国人を嫌う物の見方」という意味です。

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krypton 

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krypton

希ガス

 希ガス(不活性ガス)は軽い方からHe(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Ar(アルゴン)、Kr(クリプトン)、Xe(キセノン)、Rn(ラドン)となりますね。私は「へんな(He)ねーちゃん(Ne)あーる日(Ar)暗いところで(Kr)キッスの(Xe)連続(Rn)」なんて感じで学生時代に覚えました。Xe(キセノン)をもっと過激にSexに変えたバージョンもあるようですね。品がないとは思いますが、人によってはこっちの方が覚えやすいかもしれません。

 ところでこうした希ガスが元素として発見されたのは、全般的にかなり遅いのはご存知ですか。これは希ガスが他の元素と反応することがほとんどないので、化学変化をベースに研究してもなかなか見つからなかったためです。

 例えば、kripton(クリプトン)が発見されたのは1898年のことですから、まだ発見されてから100年ちょっとしか経っていません。発見者のラムゼイとトラバースはギリシャ語で「隠されて」を意味するkriptonを元素名にしました。他の元素と反応することがほとんどなく、発見が難しかったので、隠されているように存在しているという意味合いでkriptonと名付けたわけです。

 そしてこんな逸話を知っていると覚えやすい単語がいろいろとあります。例えばcrypt(クリプト)は教会で遺体の安置に使われた「地下室」の意味です。遺体を隠して置いておくイメージから付いたのでしょう。undercroft(アンダークロフト)と呼ぶ場合もありますが、こちらも「under(下)+croft(隠されて←crypt)」→「地下の遺体安置室」というイメージで捉えると、わかりやすいかなと思います。

 cryptic(クリプティック)は「謎めいた」とか「理解しにくい」とか「秘密の」という意味です。本当の意味がわかりにくく隠されているイメージなのでしょう。

 cryptography(クリプトグラフィー)は「crypt(隠されて)+graphy(書き表したもの)」→「暗号文」「暗号解読法」「暗号作製法」の意味です。

encrypt(エンクリプト)だと「en(〜化する)+crypt(隠されて)」→「暗号化する」です。encryption(エンクリプション)だとencryptの名詞形ですから「暗号化」です。

 encryptが「暗号化する」なら、decrypt(デクリプト)は「de(出)+crypt(暗号)」→「暗号を解読する」です。decryption(デクリプトション)だとdecryptの名詞形ですから「暗号解読」です。

 crypto-coin(クリプトコイン)だと「暗号通貨」です。ビットコインなどは「仮想通貨」とも呼ばれますが、「暗号通貨」だとも言えます。暗号理論を用いて取引の安全性の確保と通貨発行の制御を行っているからです。crypto-currency(クリプトカレンスィー)とも呼びます。

Kryptonが存在自体が隠されているように思われたところから名付けられたということを一つ知ると、様々な単語を連鎖的に頭の中に入れることができますね。

 では復習です。以下の単語の意味を思い浮かべてみましょう。crypt、undercroft、cryptic、cryptography、encrypt、encryption、decrypt、decryption、crypto-coin、crypto-currencyです。

 正しく思い浮かべられなかった場合には、確認してみて下さいね。

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tight 

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tight

 tight は「きつい」とか「堅い」という意味であるのはご存知だと思いますが、この意味の延長で「しっかり固定した」とか「きつくて開けにくい」といった意味になることもあります。The lid is tight. だと「そのふたはきつい」→「そのふたはきつくて開けにくい」という感じです。

 では watertight だとどういう意味になるか、想像はつくでしょうか。watertight は「きつくて水を通さない」→「防水性の」という意味です。「水が入ってこない」という意味でもちろん使えますが、「中に入っている水を外に漏らさない」という意味でも使えます。watertight roof だと「防水性の屋根」で、この場合には「外から降ってくる雨水を弾いて中に入れない」というような意味合いでしょうが、watertihgt container だと、「外から水がかかっても容器の中のものは水に濡れない」という意味合いに加えて、「容器内に水分を入れても外に漏れ出ることがない」というイメージで使っていることも多いです。

 このように「漏らさない」系の意味合いを表すのに tight を使うことがままあります。例えば gastight pipe だと「ガス漏れをしないパイプ」だし、airtight house だと「空気を漏らさない家」→「高気密性の家」(空気が漏れ出なくて断熱性能の高い家)だし、lighttight curtain だと「光を漏らさないカーテン」→「遮光カーテン」です。同様に、steamtight だと「蒸気を漏らさない」だし、oiltight だと「油を漏らさない」です。

 では watertight alibi だとどういう意味になりそうか、イメージは湧くでしょうか?「水も漏らさないアリバイ」→「完璧なアリバイ」です。ちなみに airtight alibi でも「空気も漏らさないアリバイ」→「完璧なアリバイ」です。watertight であれ、airtight であれ、「疑いが漏れ出る余地がない」というイメージで捉えていると考えればよいでしょう。つまり「疑い」部分を水や空気に例えているような表現です。

 こんな感じで tight のイメージの幅を広げておくのも役立つかと思います。

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table 

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table

 tableには「食卓」のイメージが強いかなと思いますが、必ずしも「食卓」だけをイメージするわけではありません。例えばbilliard tableと言えば「ビリヤード台」のことですし、ping-pong tableだと「卓球台」のことですし、poker tableと言えばカジノなんかにありそうな「ポーカーをするのに使う台」のことです。つまり、脚がある平らな台であれば、食卓でなくてもtableを用いることは多いです。

 dressing tableというと「鏡台」のことです。日本語の「鏡台」は元々は「鏡を乗せた平らな台」の意味だったのでしょうが、現実には台の部分がほとんどないような縦型の鏡台でも「鏡台」と言いますよね。dressing tableも同じような発想で、台の部分がほとんどないような縦型のものでも使うことができます。ですので、このあたりは日本語と同じと思えばいいです。

 dressing tableを例外的に考えれば、一般にtableは長方形のフラットな台をイメージします。そしてこの長方形のイメージが縦横にデータが並んでいる「表」のイメージでも使われるようになりました。table of stock pricesだと「株価一覧表」ですし、table of random numbersだと「乱数表」ですし、times tableだと「掛け算表」→「九九の表」(実際には12×12までの一覧表であることが多い)です。

 negotiating tableだと「交渉のテーブル」→「交渉の場」です。このtableのイメージを持つと、on the tableが「テーブルの上で」→「検討中で」という意味合いになると言われても、違和感は少ないかと思います。そしてそれはさらに「検討中で」→「先送りされて」「棚上げにされて」という意味合いを持つことがあります。

 tableは動詞で使うこともあります。table a proposalだと「提案をテーブルに乗せる」→「提案を検討する」ですし、table an issueだと「問題をテーブルに乗せる」→「問題を審議する」です。もっとも、これらについても、「提案をテーブルに乗せる」→「提案を棚上げする」とか、「問題をテーブルに乗せる」→「問題を先送りする」という意味合いで使うこともあります。イギリスでは「審議する」意味合いで使うことが多いのに対して、アメリカでは「棚上げする」意味合いで使うことが多いようですが、そんな細かいことを気にするよりは2通りの解釈が成り立つことをまずは頭に入れておきたいものです。

 上記のような感じでtableについて一度整理しておくのもよいかなと思います。

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retrieve 

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retrieve

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

では、戌年にちなんだ話題を一つ。

ゴールデン・レトリバー(golden retriever)という金色の毛並みを持つ、カッコいい大型犬がいますね。このgolden retrieverは大変賢いことでも知られています。

例えば、ハンターが遠くから湖の上を飛ぶ鳥を撃ち落としたとします。この時に湖面が水草で覆われていても、golden retrieverはどこに獲物が落ちたかを見つけ出し、泳いで行って口に咥えてハンターのもとまで持ち帰って来るという離れ業ができるのです。すごいですね。

そしてまさにこの芸当からこのgolden retrieverという名前が付きました。golden retrieverというのは直訳すると「金色の回収屋」で、retrieve(レトリーブ)は「回収する」という動詞です。

つまり、retrieveが「回収する」で、retrieverが「回収屋」です。

こんなエピソードを1つ知っていると、retrieveが「回収する」の意味であるのをすっと頭の中に入れることができますね。

 本年もよろしくお願い致します。

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